PACSニュース

フィルムレスPACSの運用からDICOM医用画像の解析まで。

乳がん検診の精度向上に協力を

福井県済生会病院(福井市和田中町)は2008年から、乳がん検診における超音波検査(US)の有効性を検証する比較試験「J-START(ジェイ・スタート)」に福井県内で唯一参加している。

乳がん検診の精度を上げるため、同病院では多くの人が試験を受けるよう呼び掛けている。

これまでの乳がん検診は、マンモグラフィー(乳房エックス線、マンモ、MG)検査が基本だったが、乳腺が濃い場合、しこりが見つかりにくいため、医用画像での診断が難しく、検診の精度に課題があった。

ジェイ・スタート計画は、2007年に厚生労働省が乳がん検診の精度向上を目指してはじめたプロジェクト。本年度までに全国で42の健診機関が参加している。

試験は40代の女性を対象に、マンモグラフィー検査に超音波検査を併用する検診(1)と、マンモグラフィー検査のみの検診(2)とを比較し、超音波検査の有効性を検証する内容。科学的妥当性を保つため、(1)と(2)のどちらにするかはその都度病院側がランダムに振り分け、2年後に同じ検診方法で受診し、精度を確認する。

ただ、福井県の場合、乳がん検診の受診率自体が低く、試験の協力者はまだ約1600人にとどまっているという根本的な問題を抱えている。

乳がん検診を行う診療放射線技師の岡田香織さんは「40代の女性は働き盛りで子どもは小さく、検診を受けづらいと思うが、自分だけでなく、次の世代がより良い検診を受けられるよう、ぜひ協力を」と話している。

同病院の笠原善郎外科部長は「日本は超音波検査の技術が進んでおり、世界からも注目されている研究なので、一人でも多くの人に参加してほしい」と呼び掛けている。

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数千年の時を超えた画像診断、エジプト古代高官の大半が動脈硬化

古代エジプトのミイラ22体中9体に、動脈硬化の症状が見られたという。古代王朝の高官たちが数千年を超え、コンピューター断層撮影装置(CT)による医用画像診断を受けたことで判明した。

4年前には少年王ツタンカーメンを解析。左太もも骨折による感染症の可能性が浮かび上がった。ミイラを傷めず内部が把握できる医用画像診断は、ドラマチックな暗殺説など推理の余地が減るのは残念ではあるが、歴史の謎解明に一役買う。

古代人の死体調査は進むのに、現代人の死因究明がないがしろにされているのは不可思議だ。日本で警察が扱った異状死の解剖率は4%未満。遺族の求めで行う解剖を含めても1割以下で先進国の中でも圧倒的に最低レベルとなっている。

増え続ける医療過誤訴訟や犯罪見逃し。死因究明の不備が招いた結果といえる。人材不足や予算をかけない行政の怠慢、遺族心情などが要因だ。

その打開策となるのが医用画像診断である。作家で病理医の海堂尊さんが制度化を提唱してきた。犯罪を暴く手段として同氏の作品に登場し、ファンにはおなじみだろう。遺体を傷つけず費用も安い。何より内因性死亡の診断に威力を発揮する。救急救命現場では自主的に行われてきた。

一昨年の力士暴行死、そして相次ぐ男性不審死事件をうけ、国も制度見直しの研究会設置を表明した。命の尊厳を守る最後の医療としての死因究明。まさかミイラが優先ではなかろう。

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日本代表MF橋本英郎、MRI検査の診断結果発表、3週間安静、ガンバ大阪が大ピンチ

19日の練習で左太もも裏を負傷し、21日に磁気共鳴画像(MRI)検査を受けた日本代表MF橋本英郎の医用画像診断の結果が判明し、「左ハムストリング肉離れ」で復帰まで3週間が必要だということがわかった。

これによりリーグ戦残り2試合の出場が絶望となった。

逆転優勝を狙うガンバ大阪が大ピンチに立たされた。

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クボタ旧神崎工場のアスベスト被害、近隣住民が石綿肺発症、環境省環境再生保全機構が発表

兵庫県尼崎市のクボタ旧神崎工場のアスベスト(石綿)被害で、近くに住んでいた男性が大量吸引による疾患「石綿肺」を発症していることが、独立行政法人環境再生保全機構の森永謙二顧問医師の調査で分かった。

工場周辺では中皮腫が多発しているが、石綿肺の確認は初めてという。

森永医師は「工場から大量の飛散があったことをあらためて示した」と、立命館大(京都市)で21日に開かれた研究会で報告した。

石綿肺は、石綿製品の工場で働いたり、吹きつけ作業などに携わったりした人が発症しやすいとされる。胸膜プラークや間質性肺炎などと区別しにくく、診断は難しいという。

発症したのは、クボタが毒性の強い青石綿を使った時期(1957~1975年)と重なる53年から65年まで、工場の向かいに住んでいた現在69歳の男性。20年ほど前に肺線維症と診断され、3年前からは呼吸困難になったという。森永医師が過去のコンピューター断層撮影装置(CT)で撮影した医用画像を精査し、石綿肺と診断した。

石綿肺の繊維は中皮腫の繊維よりも長く太い。森永医師は「工場のすぐそばで、従業員と同程度の石綿を吸引したと考えられる」としている。

環境再生保全機構は、2004年(平成16年)3月31日に旧公害健康被害補償予防協会及び旧環境事業団が解散して、同年4月1日に設立された環境省所管の独立行政法人で以下のような業務を行っている。
  • 公害健康被害の補償等に関する法律に基づく公害健康被害補償・予防業務
  • 民間団体の環境保全活動への支援業務
  • ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理助成業務
  • 廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく最終処分場の維持管理積立金の管理
  • 石綿による健康被害の救済に関する法律に基づく認定・救済給付の支給

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広汎性発達障害診断治療が事業仕分けで廃止に、石川県知事が継続を求める声明を発表

20日、谷本石川県知事は他の6道府県の知事と連名で、政府の行政刷新会議の「事業仕分け」で廃止となった「地域科学技術振興・産学官連携事業」の継続を求める緊急共同声明を発表した。

産業や農業、医療など様々な分野で行っている産学官連携の事業で、廃止には研究現場から困惑の声が上がっている。

声明では「科学技術立国こそ、日本の進むべき道。日本のあしたのために不可欠な同事業の予算確保を強く求める」としている。

石川県が関連する同事業は、健康関連産業の創出を目指す「知的クラスター創成事業」(2008~2012年、年間約7億5000万円)と、伝統発酵食品の技術を活用した高機能食品の開発に取り組む「都市エリア産学官連携促進事業」(2009~2011年、年間1億円)の2件。

これらの事業の財源は、ほぼ国庫のみで行われており、石川県産業政策課では「試作品が出来上がるなど成果が出始めたところ。石川県の次世代産業の要で、はしごを外され困惑している」と話す。

現場からも事業の存続を求める声が上がっている。金沢大学医学類の三邉義雄教授のグループは、「知的クラスター創成事業」の一環で、子どもの広汎性発達障害の診断治療システムの開発を、民間企業2社などと共同で研究している。年間約1億円の研究費で約25人がかかわっており、このうち約10人は、この研究のために雇用されたという。

脳の医用画像や血流などで診断をおこなう機器はすでに開発済みで、数十人の子どもの協力を得て、症例実験を始めたところだった。今後は結果をまとめて診断方法を確立する計画だったという。

三邉義雄教授は「広汎性発達障害の治療には、子どもの時の早期発見が重要で、患者の家族からも期待されている重要な研究。国の財政が厳しいのはわかるが、突然やめてくれというのはダメージが大きすぎる」と話し、今回の共同声明の行方に注目している。

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金沢大学病院、高次人間ドック導入検討、PET-CTなど活用

20日、金沢大学附属病院は、病院内に高次人間ドックを導入する検討を始めたと発表した。

来年夏に同病院敷地内に開業予定の医療施設「金沢先進医学センター」と連携し、精度の高い医用画像診断装置(PET-CT)などの最新設備を活用する。北陸三県の経済人らによる「金沢大学病院医療支援機構」も高次人間ドックの実現を後押しする。

今月11日に開かれた病院運営委員会で、金沢先進医学センターの開業に合わせ、人間ドックを含め、最新設備の活用策を検討する方針が報告された。

同センターは、民間事業者が整備、運営する医療施設で、がん病巣の存在をとらえるPET(陽電子放射断層撮影)と、位置や形態を把握するCT(コンピューター断層撮影)を組み合わせた「PET-CT」、PET検診に使う放射性薬剤の製造装置「サイクロトロン」など、最新鋭の設備を備える。

施設の運営主体となる医療法人社団「金沢先進医学センター」が設立されている。

金沢大学病院医療支援機構は、金大附属病院の高次人間ドックの導入やフロンティア医療の推進を支援する目的で、今年4月に設立された。

金大附属病院は今年、外来診療棟の完成で10年越しの再開発事業が終了し、より地域に密着した役割として、高次・高度な人間ドックの導入を求める声が出ていた。

高次人間ドックについては、東京大学をはじめ、他の大学病院でも設置する動きが広がっている。

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神奈川県立足柄上病院、乳がん誤診で敗訴

20日、2004年に乳癌で松田町の女性(当時35歳)が死亡したのは、神奈川県立足柄上病院が適切な検査をしなかったためとして、遺族3人が神奈川県に対し、計約1億2千円の損害賠償を求めた訴訟の判決が横浜地裁小田原支部であり、小林正裁判長は計約385万円の支払いを命じた。

判決は、担当医師が女性のしこりを良性と速断し、経過観察としたことに触れ、「触診や医用画像診断上で乳がんを疑わせる所見があり、確定診断のための検査を実施する義務があった」と指摘した。

一方で、「(女性が)適切な治療行為を受けていたら、生存していた相当程度の可能性があった」としながらも、「生存していた場合でも延命期間は月単位だった」として、適切な検査がなかったことと死亡との直接の因果関係は否定した。

原告代理人の町川智康弁護士は「医師の過失が認められたことは勝訴といえるが、支払いが請求額の一部だったことは残念だ」と話した。同病院は「今後の対応について担当課と相談していきたい」と回答した。

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放射性薬剤の注射による緩和治療

癌が骨に転移して生じる骨の痛みを、放射性の薬剤を注射して和らげる治療が実施されている。抗がん剤との併用や、副作用に十分な注意がいるが、骨転移が多く、ほかの方法では痛みが抑えられない場合に有用という。

この治療を2008年から始め、西日本では有数の実施実績がある近畿大学付属病院(大阪府大阪狭山市)高度先端総合医療センターによると、骨転移が起こると、そこでがん細胞が増えて周りの神経に触れたり、がん細胞が刺激性の物質を出したりして痛みが出る。

よく見られるのは骨盤や脊椎(背骨)への転移。「座れない」「歩けない」「眠れない」などの症状に悩まされ、気分の落ち込みや食欲の減退も招くという。

治療に使う薬剤には放射性の「ストロンチウム89」が含まれ、これが患部で放出するベータ線という放射線が、がん細胞の活動を抑え、刺激性の物質も減らして痛みを抑えると考えられている。

ストロンチウム89はカルシウムと同族の物質。「がんが転移した骨ではカルシウムの吸収が活発なため、ストロンチウム89もカルシウムと同じように骨に多く集まり、長くとどまる」と担当の細野真近畿大教授(腫瘍核医学)は解説する。

対象は、乳がんや前立腺がん、肺がんなどさまざまな固形がんの骨転移。転移が多くあちこちが痛み、モルヒネなどの鎮痛剤、抗がん剤や、体の外から放射線を当てる治療で痛みが抑えられないことなどが治療適用の基準になる。普段カルシウム剤を使っている患者には、ストロンチウム89の骨への集積を邪魔されないよう、注射前2週間は使用を控えてもらう。

この緩和治療は通常、日帰りで行い、薬剤を静脈に注射する。患部でのベータ線の影響範囲は最大約8ミリ。注射後1~2週間で痛みが和らぎ始めるが、4週間ほどかかる場合も。効果は3~6カ月続く。有効率は70~80%との臨床試験データがある。

5~15%の患者では2~3日後に一時的に痛みが増し、数日続くことがあり、この間は痛み止めを増量することもあるという。

主な副作用は、血液を造る働きが低下する「骨髄抑制」。血液中の白血球、血小板が20~30%程度、重い場合はそれ以上減少する恐れもあるため、実施前に採血し、血液の機能が一定以上確保されているかを確かめる。治療後も定期的に検査する。

骨髄抑制は、抗がん剤や体外からの放射線治療でも起きることがあるため、これらとの併用には十分注意が必要。がん自体に対する治療ができなくなる場合もある。

余命が非常に短い患者や、白血病や骨髄腫、悪性リンパ腫などの患者は対象外となる。

注射後は、2日~14日で、骨に集まらなかったストロンチウム89のほとんどが尿から排出される。それまでは尿や血液中に残るため、家族や介護者は、患者の衣類やシーツ類などの取り扱いに注意が必要だ。

治療には保険が適用され、近畿大病院では患者の実費負担は診察料も含め10万円以内としている。

細野教授は「穏やかに暮らしてもらったり、仕事に復帰してもらったりと、がん患者の生活の質を保つのに有用な手法だ」と話している。

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放射線医学総合研究所がベルツ賞受賞、PET-CTによる鬱病検出で

優れた医学論文の著者に贈られるベルツ賞の今年の受賞者が発表され、1等賞に放射線医学総合研究所(千葉市)グループリーダーの須原哲也氏ら10人、2等賞に内匠透・広島大教授が選ばれた。賞金として1等賞には800万円、2等賞には400万円が贈られる。

46回目となる今年は鬱病や統合失調症などの精神疾患がテーマ。

須原氏らは、陽電子断層撮影法(PET)を応用し、統合失調症で脳内の神経伝達物質ドーパミンの伝達に異常があることを発見するなどした。

内匠氏は染色体工学の手法を使い、ヒトの自閉症と同じ原因を持つ世界初のモデルマウスを作製した。

ベルツ賞は、日本の近代医学の発展に貢献したドイツ人医師であるエルヴィン・フォン・ベルツを記念し、また日独両国間の歴史的な医学関係を回顧すると共に、両国の医学面での親善関係を更に深めて行く目的でドイツに本拠地がある製薬会社のベーリンガーインゲルハイムにより1964年に創設された。

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福島医大、研究棟の新築断念、MRIなどの機材だけは導入

20日、福島県は国の1次補正予算の減額に伴い、福島県立医科大学に予定していた「地域産学官共同研究拠点」の新築を断念し、既存研究棟を増築して施設を設けると発表した。

文部科学省の補助金を充てる予定だが、総額が695億円から263億円に削減されたため、現行計画で補助金交付が採択されるのは困難と判断。事業費を約20億円から約11億5000万円に圧縮した。

同拠点は、他大学や民間企業と連携し、新規抗がん剤や医療機器の開発を行うために新設する計画。

従来の計画では、鉄筋コンクリート5階建て延べ床面積3035平方メートルの研究棟を新築し、動物用MRI(磁気共鳴画像化装置)などの研究機材を入れる予定であった。

新計画では、現在ある「実験動物研究棟」を約700平方メートル増築し、周辺の研究棟も利用するため渡り廊下で結ぶ。導入する研究機材は変更せず、分散配置を予定している。

福島県は同日、新計画を国に提出し、今月中にも選定結果が通知される見込み。

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東芝、超音波診断装置の不具合改修を発表

東芝メディカルシステムズは、超音波診断装置(Ultra Sound、US)「APLIO ARTIDA SSH-880CV」において、FLEX-Mモードおよび、アノテーション機能使用時に下記の問題が発生することが判明したため、改修を実施するとした。

FLEX-Mモードで保存したUS医用画像を読みだし、Exam Review上で計測すると、Mモード画像上の計測において誤った値が表示される場合がある。なお、FLEX-Mモードをライブで使用する場合には、本事象は発生しない。

アノテーション機能にて、タッチパネル上のスイッチを押下すると、[RT-]、[LT-]の2つのスイッチのみ、スイッチ名と異なるコメントが画面上に表示される。

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がんの免疫療法でテラと医創会が提携

18日、がんの免疫療法を推進しているテラ株式会社は、医療法人社団医創会との新規提携契約を締結したと発表した。

同社は、医療法人社団医創会(東京都港区)と、医療法人社団が兵庫県に開設するクリニックに対し、樹状細胞ワクチン療法を中心とする同社独自のがん治療技術・ノウハウ「アイマックスがん治療(免疫最大化がん治療)」を提供することを内容とする提携契約を11月12日付で締結した。

同社によると、アイマックスがん治療は、樹状細胞ワクチン療法を中心として、これに化学療法および放射線療法等を組み合わせることで、患者の免疫を最大化させて効率よくがんを攻撃することを目指す独自のがん治療技術のノウハウであるとしている。

また、「組み合わせるそれぞれの治療法にほとんど副作用がなく、外来で治療することができる」と、これまでに無いがんの治療法であると説明している。

しかも、末期がんでも完治した例もあることから、最近話題となっている。本日(22日付)の日経新聞でもがんワクチン療法を取り上げている。

現在、全国で14カ所の病院で、同社の治療を受けることが出来るが、今回の提携契約で更にもう1カ所増えることになる。

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原爆放射線医科学研究所、共同研究課題を募集

広島大学原爆放射線医科学研究所(広島市南区)は、放射線影響・医科学の分野について、国内外の研究者や大学院生を対象に、2010年度の1年間行う共同研究の課題を募集している。

原爆放射線医科学研究所は今年度、文部科学省から「共同利用・共同研究拠点」の認定を受けており、今までの研究成果や技術、情報を公開し、より多くの専門家に研究を行ってもらうのが目的。

重点プロジェクト研究は

  • 低線量放射線の影響に関する研究
  • 放射線発がん機構とがん治療開発に関する研究
  • 放射線災害医療開発の基礎的研究
  • 被曝(ひばく)者の健康影響と放射線リスク評価研究
など6点があり、同研究所が最大100万円を支援する。

研究期間は2010年4月1日~2011年3月31日。申請の締め切りは来年2月1日必着。問い合わせは同研究所へ。

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献血でネイルアート無料サービス、和歌山県赤十字

和歌山県赤十字血液センターは、女性に気軽に献血をしてもらおうと、和歌山駅前献血ルーム(和歌山市美園町5)でネイルアートの無料サービスを始めた。

毎週木曜の午後2~4時に献血した女性が対象で、IBW美容専門学校(和歌山市雑賀屋町)の生徒がボランティアで塗る。

基本はエナメルのマニキュアで、色やグラデーションが選べる。ラインストーンやシールも追加できる。

初めて献血した和歌山市木枕の会社員の52歳の女性は「マニキュアを目当てに来た。きれいになってうれしい」。担当した同校1年の越本季代子さんは「喜んでもらってやりがいを感じた」と語った。

献血ルームの2008年度の献血者数は延べ1万1861人で約7割が男性。10~20代も少なく、若い女性が献血を体験するきっかけにしようと企画した。

ほかにも抹茶と和菓子(毎月第2水曜日、先着30人)、手相占い(同第2水曜日午前10時~午後1時)なども実施している。

献血を支えた団塊の世代が退く一方で、若者の献血離れが深刻だといい、全国の献血者数はピークだった1980年代から半減。一方で事故や外科手術時、放射線治療・抗がん剤治療後などの血液需要は増加傾向にある。

10月は新型インフルエンザの影響もあり、県内の全血献血数は前年同期比99.4%と微減。対して和歌山県内の医療機関への供給数は約1割増加しており、供給数に対する採血数は89.9%と下回っている。

献血ルームでは、200ミリリットルと400ミリリットルの全血、血小板と血漿(けっしょう)の成分献血を受け付けている。使用期限は全血製剤が採血後21日だが、血小板製剤はわずか同4日。

献血できるのは一部を除いて18~69歳の男女。再採血までの期間は、成分献血は2週間、200ミリリットルでは4週間、400ミリリットルでは8~16週間あける必要がある。

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