PHILIPS、CTの被曝量を80%減らすソフトウェア発表、詳細は非公開
フィリップス(Philips)は、医療向けX線CT装置から発生する放射量を80%減らせる技術「iDose」を発表した。
患者が被曝する放射線の量を減らすのが狙い。米シカゴ市で2009年11月29日~12月4日に開催している放射線学会「RSNA 2009」のイベントで発表されたものである。
iDoseは、X線CT装置の撮影画像に生じるノイズを少なくするソフトウェアのアルゴリズム技術。
従来のX線CT装置では撮影画像に生じるノイズを減らすため、X線の放射量をある程度多くする必要があったという。
iDoseの技術を利用すると、放射線量を少なくしても、従来と同等の撮影画像の品質を維持できるとPhilips社は主張している。
ノイズを減らすためのアルゴリズムは、X線CT装置に接続しているワークステーションで処理する。Philips社によると、このワークステーションには「サーバー・クラス」のコンピューターを使っているという。アルゴリズムの詳細は未公開、医療の進歩のためにも是非公開してもらいたいところである。
Philips社は、同社のX線CT装置「Brilliance iCT」や64列のX線CT装置などに今回の技術を搭載し、2010年後半に出荷する予定で、従来のX線CT装置でもアップグレードによって新技術を搭載することができるという。
価格設定については未定。