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体験談で禁煙訴え、山形県喫煙問題研究会

2009年12月10日、喉頭癌のため声帯を失った山形市蔵王温泉タカミヤホテルグループ副会長の岡崎治彌さんが、振動を音に変える人工発声機を使い、山形市立南沼原小学校(渋谷健一校長)で3年生と6年生の300人に対して「私はたばこで声を失った。あなたたちには同じ思いをしてほしくない。たばこは絶対に吸わないで」と訴えた。

「ジー」という機械音が交じる岡崎さんの声に、子供たちはたばこの怖さを実感した。

岡崎さんは学生時代から1日60本を吸うヘビースモーカーだった。しかし、66歳で喉頭がんを患い、手術で声帯も気道も失い、今は首下に開けた2センチの穴で呼吸する。

「風呂も満足に入れない。もう一度人生をやり直せるならたばこに手を出さない」と岡崎さんは語り、3年4組の加藤優奈さんは「大きな病気につながるたばこは怖いと思った」と話した。

防煙教室の主催は県内の医師や薬剤師、教諭ら約60人で作るNPO法人「山形県喫煙問題研究会」。2000年の発足以来、県内を中心に年200回以上の講演で禁煙を呼びかけ、これまでの講演参加者は5万3000人に上る。

山形県喫煙問題研究会はDVDやパンフレットを独自に作り、全国の小学校に配布してきた。山形県喫煙問題研究会によると、喉頭がん患者の96.5%が喫煙者だという。

山形県喫煙問題研究会会長で東北中央病院放射線科部長の大竹修一氏は禁煙外来も受け持つ。大竹会長は「最初の一本を吸わせないことが大切。患者さんの話には説得力があり、岡崎さんの協力は本当にありがたい」と話していた。