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フィルムレスPACSの運用からDICOM医用画像の解析まで。

第45回 日本医学放射線学会秋季臨床大会が開催

第45回日本医学放射線学会秋季臨床大会が、10月29日から10月31日まで、和歌山県民文化会館、ホテルアバローム紀の国(和歌山県和歌山市)にて開催された。

今回の大会は佐藤守男(和歌山県立医科大学)会長のもとで「キャリアアップ」というテーマを掲げ開催された。会場ではシンポジウム、教育講演、研修医セミナー、一般口演、ポスター口演などが行われた。

教育講演7では「非侵襲的イメージング:CTかMRIか」というテーマで3名の演者がそれぞれの視点から論を展開。主に教育研修に主眼をおいたもので、非常に濃い内容が多く、中でも安野泰史氏(藤田保健衛生大学)の講演「CTA:ヘリカルスキャンからADCTへ」は興味深いものであった。ヘリカルスキャン、ADCTの歴史、特長、撮影方法の基礎などを解説。撮影解像度や時間・空間分解能などの向上と、放射線被ばくの低下という進歩を喜びながらも、さらなる技術革新に期待を寄せていた。

企業展示ブースでは各社が最新技術や最新アプリケーションを紹介していた。ここでは中でも注目を浴びていた2社に絞って紹介したい。

先頃、医療画像情報のデータベース化を発表したピー・エス・ピーは「EV Insite R」を展示。EV Insite Rは読影作業だけでなく、研究、カンファレンス、インフォームドコンセントなど、様々な状況に対応できるのが特長の画像診断支援システム(PACS)。豊富なカスタマイズ設定機能で一人ひとりの感覚に合わせて使用が可能。パワーポイントにAVI形式の動画を保存して患者さんへの説明に使用することや、あらかじめレイアウトをセットしておくことでカンファレンス、オペ準備などでの使用が可能となる。レポートシステムとも連携しており、アノテーション付きの画像や読影中の状態を貼り付けて保存することもできる。また、DICOM、JPEG、BMP、PDFなどのファイル形式に対応しており、各種形式のファイルをティーチングファイルとして作成し院内公開、コメント記載の機能を使い、スライド形式に出力すれば、そのまま発表資料として使用することもできる。

今回は、9月29日新たに代表取締役社長に就任した八木裕子氏が「今後は、弊社ピー・エス・ピーが注力してくものとしては、ユーザ様による勉強会や症例検討会の場を設ける、ということです。私たちの製品の機能だけでなく、技術的な交流が可能になれば」と「EV Insite R」を中心としたユーザ会の設置を明言。今後の展望については「セキュリティに配慮した上で、症例を簡単に交換、紹介できる仕組み作りができれば。そうしたツールについても積極的に開発していきたい」と意欲的な姿勢を見せた。

もう1社、注目したのはリアルビジョンのブースだ。同社が供給する韓国WIDE社の医用画像表示用高精細モニタ「POWERシリーズ」を展示。高水準でコストパフォーマンスに優れ、12ビット・グレースケール表示、IPSパネルによる広い視野角が特長。独自開発のデジタル画像処理プロセッサを搭載し、従来より画像精度が向上したことに加え、様々な機能のグレードも向上している。また、診断・読影だけでなく同社の参照用製品と組み合わせることにより、参照用として使用可能となり、あらゆる用途で最適な表示ソリューションとなる。

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